かつっぺ
かつっぺ
みなさん、こんにちは。
芦屋市で26年間塾講師(正社員)として働いていたかつっぺです。
講師採用の面接等にも携わり、他塾の勤務時間・仕事内容の情報などを聞いてきましたので、記事内容について十分参考にしていただけると思います。

 

新卒就職または転職・再就職で「正社員として塾講師はどうかな」と検討されている方むけ。
主に、小・中学生対象の塾を想定しています。

 

この記事の内容大手塾と個人塾(小規模塾)で働くメリット・デメリット
塾講師としての仕事
塾講師正社員のメリット・デメリット

-(参考)私が勤めていた塾の情報-

  • 地域密着の個人塾(小規模塾)(法人化はしていた)
  • 最大生徒数は200人ほど・平均130人程度
  • 職員の数:塾長を含め最大6名、平均4名
  • 小中学生対象(小学生は公立中学進学中心・中学生は公立高校進学中心)

3分ほどで読めると思いますので、最後までお付き合いください。

※個人塾(小規模塾)は、以下、個人塾と表記します。

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塾講師の正社員として就職するなら大手塾と個人塾のどちらがいいいのか

授業1
結論から言います。

安定を求めるなら⇒大手塾
自由度を求めるなら⇒個営塾

ただし、当然のことながら大手塾であっても個人塾であっても環境は大なり小なり違います。

その点も承知の上で、大手塾・個人塾のメリット・デメリットを比較します。

大手塾で働くメリット・デメリット

大手塾とは、関東では〇〇ゼミナールさんとか〇〇学院さんなど。私の住む兵庫県では〇〇コムや〇〇学園などのように教室を数十~週百と展開している塾のことです。

大手塾に就職するメリットとは

1.収入が安定している
2.教室長・エリア統括職など昇進がありモチベーションが保てる
3.有給休暇が取れる

1.[収入] 大手なので少々の塾生の増減により収入(給料)が左右されにくいです。賞与や季節講習手当なども比較的安定して支給されますし、福利厚生も一般企業と変わらず充実しています。会社が買収される心配はあるかもしれませんが、倒産する心配は少ないです。

2.[やりがい] 経験を積むと社内昇進などもあり、当然手当て増につながるので生徒の成績アップとは別のやりがいを感じられます。

3.[休み] 社員数が多いので有給休暇が取りやすいです。
塾によっては講師の病気・慶弔などによる欠勤に対応するための非常勤講師を用意しているところもありますので、欠勤しても休日に自分で振替授業を行わなくて済むところが多いです。

大手塾に就職するデメリットとは

1.会議や報告書作成などが多く、拘束時間が長い
2.授業よりも営業を優先させられるところがある
3.転勤がある

採用面接では転職の方が多かったので、転職理由としては上記のようなものが非常に多かったです。

1.[会議] 会議が毎日あるというのは聞きませんでしたが、最低週1回、中には隔日で会議があるという塾はありました。

“会議は地域の本部校などで午前中に行う⇒会議の後は通常業務⇒12時間以上労働当たり前”

このような流れで体力的に厳しい。
さすがに働き方改革やブラック企業問題などで名のある大手塾ほど長時間拘束は減っているようですが。

2.[営業] 営業優先は普通にあります。

一番多いのは“チラシを学校の門前で配る”。次いで、チラシのポストイン。
どちらも気が滅入りますよね。門前で配ってもチラシは捨てられるだけ。ポストインはノルマがあるのに新しいマンションなどはロビーに入れない、ポストイン時に怪しまれるなど。苦痛でしかありません。

さらに、営業目的(退塾防止)のために保護者に毎月電話するなど。個別懇談を年に2回ほどすることは大切ですが、毎月、塾によっては2週間に一度とか電話をさせられます。これも苦痛でしかありません。親も迷惑だと思っていることが分からないのでしょうかねぇ。

3.[転勤] 大手塾は幅広く教室展開をしているので、当然のように転勤があります。新教室の開校や教科強化のためなどですが、それでなくても拘束時間が長いのに通勤時間が長くなってしまうとしんどいです。

個人塾で働くメリット・デメリット

この記事における個人塾(小規模塾)とは、個人である塾長が経営する塾で講師の数が塾長を含めて5名前後の塾と定義します。

個人塾に就職するメリットとは

1.会議や報告書作成などは少なく、定時出勤できる
2.営業をさせらることは少なく、授業もお任せ
3.転勤がない

大手塾就職のデメリットの裏がえしですね。

1.[時間] そもそも職員の数が少ないので、普段から生徒や授業進度などの情報を交換し合っています。だから、会議のための早出出勤はまずないです。
したがって、午前中はゆっくりできるというのが大きな魅力です。

2.[営業不要] 営業も基本ありません。個人経営の小規模塾の場合、入塾の8割が口コミによるものなので、「実績と授業、保護者との関係」をよくしておけばよいだけです。
授業内容も、初めのうちは塾長や先輩講師からの指導がありますが、基本的には自分のやり方・教材で好きなように授業をさせてもらえるところが多いです。

3.[転勤なし] 転勤はあるわけないです。基本、一教室なので。あっても隣駅に2~3つほどなので実質転勤なしですね。

個人経営塾に就職するデメリットとは

1.収入と将来が不安
2.有給休暇が取れない
3.精神的にきつい

1.[収入] 小規模経営なので、収入面で多くは望めません。生徒数が多ければそれに見合った賞与も支給されますが、生徒数が減れば賞与なしも普通です。
将来的にも、企業年金などありませんし、退職金も中小企業退職金協会だけで微々たるものです。
生徒数が減れば倒産することもあります。はい、私の塾は倒産しました(>_<)。

2.[休み] 私の場合、有給休暇は26年間で1日もなかったです。まぁ中小企業勤めの人はこれが現実でしょう。
病気などで欠勤した場合は、日曜日や祝日に振替授業です。

3.[メンタル] 生徒の合否結果やテスト結果、入退塾率、保護者との関係など。大手塾も同じかもしれませんが、職員が少ないぶんその責任を自分が背負うウェートが大きく感じられます。真面目すぎる人はメンタルがやられます。

塾講師の正社員としての仕事

塾先生たち
大手塾と個人経営塾とで「授業を行う」という点は共通ですね。

大手塾の場合、それに加えて営業面の仕事がメインに加わってきます。

個人経営塾の場合、授業以外に自分で(自分たちで)しなければならない仕事が山ほどあります。

私は以下の仕事をやっていました。

テスト作成・父母通信作成・成績管理・チラシ作成・塾案内作成・保護者会、入塾説明会の資料作成・ホームページ運営・未納請求

特に年末~2月末までは激務です。

それでも、昼前に出勤するなんてことはなかったです。

塾講師の正社員として働くメリット・デメリット

授業2
大手塾と個人経営塾とでは違う面もありますが、

塾講師の正社員として働くメリット

  1. 時間的に余裕がもてる
  2. 出勤時間が昼からなので、満員電車の乗らずにすむ
  3. そこそこ待遇がよい

[時間] 会議や残業が多すぎるブラックな大手企業は別ですが、個人経営の小規模塾は特に時間的に余裕が持てます。

私の場合、

勤めていた会社は「2時出勤・10時退社」が基本でしたので、その前後30分くらい塾に滞在。

通勤時間が1時間ほど。
家を出るのは12時30分、帰宅時間は23時30分。
就寝時間、午前3時。起床時間、午前10時。

なので、帰宅後食事を済ませてからメバリング(釣り)またはポケモンGO、ドラマや宝塚歌劇の録画鑑賞。午前もちゃっちゃとポケモンGOのレイドバトルだけ済ませて出社。電車の時間は読書タイム。

こんな感じで時間的にはかなり余裕がありました。

[満員電車] 昼から出勤なので満員電車はスルーできます。というか、ほぼ毎日座れます。

[待遇] 私のように個人経営の小さな塾でも生徒数が多かった時はそこそこ収入がありました。大手塾だとなおさらでしょう。大手の教室長クラスになるとウハウハです。

塾講師の正社員として働くデメリット

  1. 時間の感覚に慣れるまで体がしんどい
  2. 独身だと出会いがない
  3. 時間差で友人との交流ができない

基本的にすべて時間に関係しますね。

“昼から出勤、夜遅く帰宅”なので、彼女・彼氏がいない人は絶望的ですよ(苦笑)。

日曜日も、中学生の定期テスト前は出勤が当たり前。複数の学校から生徒が集まる塾だと定期テストが2~3週にまたがることもあるので、友人や家族と出かける日も限られてきます。

私の場合は、職場結婚(^^;。夜釣りで夜の友達ができ、朝のポケモンGOで年配のお友達ができましたけどね。

塾講師正社員:まとめ

まとめ
いかがでしたか?

正社員として就職するなら大手塾か個人経営(小規模)塾かという点では冒頭のとおり、

安定を求めるなら⇒大手塾
自由度を求めるなら⇒個人経営塾

[大手塾] 大手塾の方が時間的には厳しいですが、そのぶん待遇面では一般企業並みの扱いが多いです。将来的な不安も少なく、安定を求めるなら大手塾がよいです。

[個人塾(小規模塾)] 景気やライバル大手塾の進出のあおりを受けるなど、経営面・将来性には不安がつきまといます。

それでも、“自分のやりたい授業ができるとう自由度・有給休暇はないけど、日々の趣味などに充てる時間的な自由度”があるという点を重視したいなら個人塾(小規模塾)がよいです。

もちろん、大手塾か個人塾(小規模塾)かという選択肢以前の問題として、

そもそも塾講師という仕事を正社員として選択するのはどうなのか?という悩みの参考にしていただけたかと思います。

 

 

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