この記事では、毎週、宝塚歌劇専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」のおススメ舞台映像を紹介しています。
宝塚歌劇ファンの方・最近宝塚歌劇のことが好きになった、気になるという方向け。
今週【2020年9月28日(月)~10月4日(日)】の注目番組は!
明日海りおさん主演、花組『MESSIAH -異聞・天草四郎-』です。
天草四郎のセリフ「生きてこその命!」…当たり前すぎるこの言葉が胸に響く今日この頃…アラフィフかつっぺはこんな人👇。
・宝塚ファン歴30年のアラフィフおやじです(^^;
・最も青春した生徒さんは安寿ミラさん♪
・舞台鑑賞数が最も多いのは圧倒的歌唱力に魅せられた涼風真世さん♪
・今は礼真琴さん推し。
・学生時代には演出助手の試験を本気で受けたくらい宝塚が好きな人間です(^^;
⇒宝塚歌劇団 演出助手 不採用までの記録
ちなみに、天草四郎と言えば、オッサン世代には沢田研二さんが天草四郎を演じた深作欣二監督、角川映画の傑作『魔界転生』!U-NEXTの無料体験で視聴できますのでついでにどうぞ(笑)。
明日海りおさん主演の『MESSIAH -異聞・天草四郎-』を今すぐ見たいという方は、スカパー!タカラヅカ・スカイ・ステージでどうぞ。
スカステについて詳しくお知りになりたい方は、上記にてどこよりも詳しく視聴方法・視聴料などについて丁寧に解説しています。是非参考にしてください。
前置きが長くなりましたが、『MESSIAH -異聞・天草四郎-』の作品紹介とキャスト、ちょい感想をお伝えします。
もくじ
MESSIAH -異聞・天草四郎-(’18年花組・宝塚)
2020年10月
03日(土)23:00~ 0:45
07日(水)20:00~21:45
10日(土)15:00~16:45
12日(月)24:00~ 1:45
22日(木)14:30~16:15
28日(水)23:30~ 1:15
カステ番組詳細
作品の概要は、スカステの番組詳細でどうぞ。
島原の乱の指導者として多くの伝説を残し、今もなお謎多き人物として異彩の魅力を放つ天草四郎時貞の姿を、新たな視点でドラマティックに描く。衣装や美術に現代的なエッセンスを加味した新たな日本物オリジナル・ミュージカル。作・演出は原田諒。’18年花組・東京宝塚劇場・千秋楽。明日海りお、仙名彩世、柚香光 他。江戸時代初期、幕府による禁教令が発布された後も、九州・天草の地には数多くのキリシタンが隠れ住んでいた。そこに一人の男が流れ着く。自らの過去を多く語ろうとしないその男は“四郎”(明日海)と名付けられる。貧しくとも心豊かな天草の人々に囲まれて暮らすうちに、四郎は彼らの信仰に興味を抱くようになる。そんなある時、浜辺でかつての仲間と遭遇する。実は四郎は夜叉王丸という倭寇の頭目だったのだが、嵐に遭い難破し、奇跡的にこの地に流れ着いたのだ。仲間からこの地に眠る南蛮渡来の宝を探そうと誘われた四郎は、天草と島原半島の間に浮かぶ無人の島・湯島へ向かう。そこで人目を忍んで聖人画を書く、リノという洗礼名を持つ青年(柚香)と、彼が描く聖母マリアのモデルをしている美しい女性・流雨(仙名)と出会う…。
タカラヅカ・スカイ・ステージ
主な出演者
『MESSIAH -異聞・天草四郎-』の主な出演者です。
他、宝塚歌劇団花組
花組『MESSIAH -異聞・天草四郎-』ちょい感想
MESSIAH -異聞・天草四郎-(’18年花組・東京・千秋楽)
Amazonプライムビデオで視聴も可能
明日海りおさん主演作はショートコメントで数取り上げていますが、ベスト作品は個人的には上田久美子先生の『金色の砂漠』。
『MESSIAH -異聞・天草四郎-』は『金色の砂漠』に次いで好きかな。
最初から最後までかっこいい 明日海四郎時貞
非の打ちどころのない天草四郎!
オープニングは飛龍つかささんらを率いる倭寇の頭目・夜叉王丸として登場。「異聞」ですからね。
が、嵐に遭遇し天草に流れ着き、渡辺小左衛門・瀬戸かずやさん、そして、益田甚兵衛・一樹千尋さんらに救われ、天草の人々と心通わせる。流雨・仙名彩世さんらとの出会いを通し、ついには虐げられた民を説き圧政を敷く松倉勝家・鳳月杏さんに反旗を翻す。
ごく自然な流れで島原の乱の首謀者として知られる天草四郎時貞が描かれており、初見の人でも分かりやすい。
で、どこにいても何をしてもかっこいいのが明日海りおさん。天草四郎としての生き様もかっこよすぎて言うことなしです。
「俺を誰だと思ってる。」
「天草四郎はここだぁ。」
男の私でも惚れ惚れします。
最初から最後まで熱演絵師 柚香光
島原の乱のすべてを語る役として山田右衛門作・柚香光さんが抑えた演技ながらも熱演と言える好演。
さりげなく流雨・仙名彩世さんに告白しているんですが…、かといって熱烈な求愛をしているわけでもなく。
「デウスは自らの姿に似せて人間をおつくりになった。だとしたら、サンタ・マリアは最も美しい女性のはずだ。俺の知るこの世で最も美しい女性、それは流雨だ。君の美しさ、清らかさ、その全てを俺はこの絵に重ねてみせる。」
これまでもずっとモデルとなり流雨もまんざらでもなかったはずなんですが、天草四郎時貞に一瞬で持って行かれちゃいましたしね(^^;
山田右衛門作は島原の乱で幕府軍に内通した人物として語られていますが、本作での山田右衛門作は内通者としてではなく、一揆軍の使いとして幕府側と話に行き、天草四郎によて命を救われた形になっています。
山田右衛門作も信念に基づき行動した人物として描かれており、柚香光さんは見事にその役を捉え、最後のシーンでも水美舞斗さんとともに涙を誘う好演ぶりに感動させられました。
あっさりloveな流雨 仙名彩世
仙名彩世さんの流雨は、前述の通り山田右衛門作の思いを受け止めながらも、山田右衛門作自身から求愛されているわけでもなく…、なんか言ってることが矛盾しているみたいですが(^^;、まぁそんな感じ。
で、二人の秘密の場所へ天草四郎時貞がやってきて一瞬で彼に惹かれる。
四郎もまた流雨さんに惹かれる…。
ただ、ここから宝塚らしい甘い恋物語にならないところが原田作品。
しかし、「流雨の祈り」で聴かせてくれた透明感ある歌声はマリア様が歌っているかのような美しさ。
トップになってくれて本当によかったなぁとスカイフェアリーをしていた頃からの隠れファンとしては感無量でした(^^;。
一樹千尋さん 強い!
一樹千尋さんが出演されるだけで舞台が締まりますね。
夜叉王丸を益田四郎時貞と名づけ引き取ることとなった益田甚兵衛役。
山田右衛門作・柚香光さんに海賊上がりの男を信じるのかと問われた時の、
「ここにいるのは益田四郎時貞。わしの息子じゃ。」
かっこええ~。明日海さんよりかっこいいかも(^^)。
踏み絵~沈黙~メサイア
山田右衛門作・柚香光さんが踏み絵を命ぜられたときに救ったのが天草四郎・明日海りおさん。
「キリシタンでなくても絵師が絵を踏めぬというのは分からぬものではない」と。
かわりに四郎が踏み絵をエイっ!と踏んで、それで許されちゃうというのが笑えちゃいました。
が、その後、島の民たちに懺悔するよう勧められ断るところからの四郎の演説には説得力がありました。
「あなたがたのいう神は、ただ黙って見ているだけだ。」
遠藤周作さんの『沈黙』、またそれを原作とした映画『沈黙-サイレンス-』を思い出しました。私、小松菜奈さんの熱烈なファンなので(^^;
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そして、ついには皆で立ち上がることに。
「メサイア」の合唱でいよいよ島原の乱(天草・島原一揆)へ。
一揆からの半分は水美舞斗さんが持っていった
一揆発生後は、松平伊豆守こと松平信綱・水美舞斗さんの存在感が凄まじい。
島原へ向かう時の銀橋での睨み、山田右衛門作・柚香光さんと対面した陣営での威風堂々たる様、そして、最後に将軍徳川家綱・聖乃あすかさんにより山田右衛門作・柚香光さんが天女の絵を完成させることを命ぜられた場面で流した大粒の涙。
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原城~江戸城奥書院の演出は感動
ここはもう見ていただくしかないですね。
大階段とセリを効果的に用いた舞台装置に美しい照明。展開もラストも分かりきっているのに涙を誘う音楽。
そして、前述の江戸城奥書院での柚香光さんと水美舞斗さん、聖乃あすかさんもよかった。
持ち味発揮の出演者
主な出演者で挙げた生徒さんたちはそれぞれに持ち味を発揮。
鳳月杏さんは「またか」という感じもなくはないが見事な悪役ぶり。
瀬戸かずやさんも作中での人物、自分の立ち位置を理解した上での役作り。
華優希さんと舞空瞳さんもちょこちょこ顔を出していますしね♪
花組 明日海りお主演『MESSIAH -異聞・天草四郎-』 まとめ
『MESSIAH -異聞・天草四郎-』は、「異聞」という割には、人物像を始め、史実と思われている部分に沿いながら、誰もが知っている島原の乱の物語として分かりやすくまとめられています。
明日海りおさんは何をやってもかっこいいので、この作品だから特にというのはないのですが(^^;、柚香光さん、水美舞斗さんの成長ぶりを感じられる作品になっているのではないかなと。
2020年10月は6回も放送がありますので、是非、この機会に『MESSIAH -異聞・天草四郎-』をスカステでお楽しみください。
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それにしても、三浦春馬さんの件からウエルテル効果ではないかと言われるほどの有名人の相次ぐ自殺…。残念でなりません。
「死してハライソへ行き何になる、生きてこその命ではないか。」
三浦春馬さん、竹内結子さん…大好きな名俳優さんたちに見てほしかったなぁ。