「いじめ問題」はデリケートな問題だからか、意外とブログで取り上げられていませんね。
私も26年間塾講師をしていたものの、塾でのいじめは数えるほどしかなく、専門的な知識も持ち合わせていません。
この記事の内容は、
私自身が受けたプチいじめ体験と
これまで実際に関わったいじめに関することを書き綴ったものです。
いじめを解決するための記事ではありませんが、実体験に基づく記事なので少しでも誰かの参考になればと思い書いています。
私自身が経験したプチいじめと親が取った対策
私は鈍感だったのか、打たれ強かったのか、明確に「いじめられた」という感覚はなかったのですが、第三者から見るといじめと捉えられるようなことをされていたんです。
転校先で
私は小6の夏休みに父親の仕事の関係で引っ越しをしました。
2学期から新しい学校です。
まぁルックスは悪くなく、勉強もできる方だったので(笑)、すぐにそこそこ人気者!と、思っていました。
が、ねたまれていたのか、帰宅途中に他のクラスの男子がランドセルに石を投げてきたり(ランドセルだからまだかわいい)、ランドセルを持たされたり、
徐々にエスカレートしてきて、学校の休憩時間にプロレスごっこと称して1対4くらいのタッグ戦をさせられたり。
こっちは1ですからタッグ戦と言わないですよね。
のちに、山形マット事件といういたましい事件が起こりましたが、
私も似たようなこと受けていたんだなと((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
でも、私自身はいじめられているという感覚は全くなかったんですよ。
相手もそうだったのかな。
今でも分からないです。
中学受験
でも、親は心配していたのでしょうか。
唐突に近くの私立中学校を受験するように言われました。
そこそこ勉強ができたので(さりげなく自慢してますが(^^;)、単純に地元では評判の良かったところに進学させたかったのかなと思った時期もありました。
でも、うちは母親もフルタイムでパートに出なければいけないくらい裕福ではなかったので、それこそ勉学のためだけに私立中学校へ通わせるなんて考えられるはずもありません。
のちに聞いた理由は「担任の先生が強く勧めてくれたから」ということでした。
転校先の担任は、転校生の私を本当によく見て世話してくれた先生でした。だから、休み時間のことなども見ていたんでしょうね。いろいろ気になることを親に報告していたみたいです。
教師によるいじめ
逆に、はっきりいじめられていたと感じたこともありました。
それは、同じ転校先の先生からですね。
放送委員に入り、お昼休みの放送などテキパキ仕事をしていたのですが、徐々にやることなすことにケチをつけられ始め、究極は委員会のミーティング集合時間でウソを教えられたり。最初は自分が聞き間違えたのかと思っていましたが、何週も続くので怪しく思って友達に確認しました。
音楽の先生でしたが、通知簿の評価も「よい・普通・悪い」の「悪い」をつけられましたね。意味不明。
合格発表後
転校先の小学校で同じ私立中学校を受験した子は6人。
合格は私を含め2人だけでした。
合格発表後は、不合格になった4人(全員女子)から理不尽な言いがかりをつけられる毎日。
次第にそれまでちやほやしてくれていた女子からも声をかけられなくなりました。
私は別に自慢もしていないし、それどころか自分からは誰にも合格したことを口にしていなかったはず(それで反感買ったのかな?)。
プロレスごっこやランドセル事件よりもこっちの方がよっぽど堪えました。早く卒業式が来てほしい…そればかり願っていました。
担任の先生と親が決断してくれた私立中学校受験で私は救われました。
中学~高校時代、同級生のいじめ
晴れて中学校入学!
受験を経ての入学だったので、友達作りもみんなほとんどゼロからのスタート!
ありがたいことにすぐに友達ができて学校に行くのが楽しくなりました!
突然のいじめ
みんな仲良く!と思っていたのもつかの間、5月に行われた宿泊訓練の直後からクラスメイトの一人(仮名Aさん)が突然いじめられだしました。
私と同じ班のかわいい女の子で、面食いな私は結構気に入ってた子でした。
いじめの原因は、クラスメイトの一人(男子・仮名Bくん)がふざけて「〇〇さん、鼻くそ食ってたで」という言葉。
始めのうちはAさんも言い返したりしていましたが、周囲の言葉は徐々にエスカレートしていき、いつの間にかAさんは不登校になっていました。
私はここでも鈍感さを発揮し、Aさんが本当に嫌がっている、参っていることに気づきませんでした。気づいていないというより分からなかったんです。
担任の対応
その時の担任は結構熱血派の若い先生(松岡修造氏みたいな感じ)でしたので、取った対応も悪くなかったように思います。
Aさんが欠席した日にホームルームを開き、いじめの発端となったB君を断罪。そして、それに追従したクラス全員もバッサリ。
軽い気持ちで言った言葉がどれだけ相手を傷つけるのかということをみんなが涙を流すまで延々と語ってました。
その日の放課後、担任とB君、特にB君と一緒にやんや言うてた子数名がAさんの自宅に謝りに行っていました。
陰湿ないじめはつづくよどこまでも
その謝罪の日から言葉によるあからさまないじめはなくなりました。
Aさんも学校に来るようになりました。
が、それもつかの間。
すぐにAさんはまた学校に来なくなりました。
なぜか…、
以前よりもいじめの質が悪くなったからですね。
今度のいじめは「無視」です。
男子よりもむしろ女子のほうがAさんと距離を置きだした感じでしたね。
いわゆる「面倒くさいやつにはかかわらんとこ」「かばったら自分がいじめの対象になる」みたいな雰囲気。
悲しいことにこれが3年間続きました。
Aさんは忘れた頃にぽつぽつ登校してましたが…明るくてわかいい子だったのにずっと暗い表情のままでした。
学校も何もしていないわけではなく、学習面でのフォローはしていたみたい。
でも、表向きのいじめの対策は何もしていませんでしたね。いや、できなかったと言った方が正しいのかな。
言葉や暴力によるいじめではなかっただけに…。
Aさんは救われた
高校へ進学。
中高一貫校だったので、落ちこぼれ気味だった私も無事高校へ進学できました(^^;。
Aさんも進学できていました!
高校からは外部生180名の新入生が入学し、中学からの120名とあわせて生徒数は300名となりました。
Aさんへのいじめを知らない新入生が180名新たに入ってきたのです。
Aさんも学校に来るようになりました。そして、卒業まで3年間ずっと通い続けました。
180名増えたから?
確かにそれもきっかけとしてはあると思います。
でも、もっと大きかったのは彼氏ができたからですね。しかも、めちゃいいやつ!(仮名Cくん)
もともとかわいらしかったAさんに笑顔が戻ってきて本当にうれしかった。
2人は美術部員で私もちょっと美術部とつながりがあり(私自身は生物部(^^;)、放課後よく美術教室に遊びに行っていました。
Cくんとも仲良くなり、ある日CくんとAさんのいじめの話になりました。
CくんはAさんから少し話を聞いていたようです。
そしたらCくんは「そんなことか」
私の話を聞いて彼が返した返事はこれだけでした。
Cくんがこの学校に来てくれて本当によかった。
学校の教師になることをやめた
私はもともと小学校の先生になるのが夢でした。
水谷豊さんの『熱中時代』を見て憧れたんですね。金八先生は見てません。
前述の転校先の担任の先生や中1の担任のようないい先生もいました。
逆に、生徒をいじめるようなクソ先生もいました。
いじめに関係ないのでここでは書きませんが、中学時代には今だったら即クビになるようなもっとひどい先生もいました。
でも、ずっと教師になろうという思いは持っていたんです。
残念ながら、私立文系の大学に進学したため小学校の教員免許は取得できず、中高の社会科の免許を取ることに。
教育実習も無事済ませ、普通に公立の教員採用試験と私立の試験も受けました。
秋になり、私立高校からは2校ほど声をかけてもらいましたがどうしてもチャレンジしたいことができて丁重にお断り。
👉宝塚歌劇団 演出助手 不採用までの記録
教員採用試験の面接で切れた
公立の教員採用試験は順調に…いきませんでした。
二次試験のグループ面接の途中で退席しました!
議題が「自分のクラスでいじめがおきたらどうするか」とうものだったんですよ。
グループの中の一人が、
「私は高校時代に、そちらにいらっしゃる〇〇先生に指導いただいたのですが、(中略)〇〇先生のように生徒の立場に立って親身に相談に乗り~」云々。
教員採用試験の場で、こんなおべっか回答を聞かされて、それを聞いている担当の先生もにやにやしている…耐えられませんでした。
自分には明確な回答はなかったけれど、こんなマニュアル通りのきれいごと言う人と将来同じ職場になるかもしれないと思うと。
感情に任せトイレ退出を申し出てそのまま帰宅しました(無性に腹が立ったのでどう帰ったかあまり覚えていないんですが(^^;)。
就職先の塾でのいじめ対応
宝塚歌劇の演出助手試験にチャレンジした以外に就職活動はしませんでした。
ずっと教師になろうと思っていたので、自分がサラリーマンになるという姿が想像できなかったのと、また宝塚にチャレンジしたいという思いがあって。
でも、うちは就職浪人を養えるほど裕福ではないので、食っていくために塾講師になりました。
塾長の塾でのいじめ対応ははっきりしていました。
「塾でいじめがおきたら、加害者を退塾させる。」
学校ではなく塾ですからね。
自分が行きたい高校に行くため、学校の成績をあげるために勉強をしに来る場所ですから。
実際に、いじめはあったのかというと、はっきり記憶しているもので4件ありました。
どう対処したかというと、いじめをした生徒を呼び出し指導。
指導と言っても、本気でしかった後に「次にやったら退塾してもらう」と言うだけのもの。
実際、3人は塾内で被害者に関わることはしなくなり、塾から強制退塾させたのは1人だけ。いじめだけでなく素行が悪くなり小学生が怖がりだしたからですが。
いじめた生徒残りの3名は…1人は自ら退塾。
逆に、いじめられていた生徒は4名中3名が退塾しました。
そりゃそうですよね。
自分をいじめたやつが同じ教室にいるだけで嫌ですよね。
だから、本当にいじめられた子を守るのであったら、最初に発覚した段階でいじめた子を指導せずに即退塾させた方がよかったのではないかと後悔しています。
ちなみに塾長の学校でいじめ対策の持論も、
「加害者を転校させる」というものでした(^^;。
加害者・被害者の両者にとって根本的な解決にはならないでしょうが。
最後に
芸能界でいじめというか誹謗中傷の残念なできごとがあったので体験談を書くことにしました。
最近はネットやSNSでのいじめが増えメディアリテラシー教育も行われていますが実際には減るどころか増えている印象すら受けます。
いじめ自体が多様化しており、
どうやったらいじめがなくなるのか
学校でのいじめにどう対処したらいいのか
その解決法は私には分かりません。
ただ、小学校の時に私を救ってくれた担任と親の決断は「環境を変えること=私立中学校に通わせる」というものでした。
中学時代のいじめ被害者Aさんも、高校から新たに加わった外部生のおかげで環境が大きく変わったことが登校できるようになったきっかけとなったのは間違いないです。Cくんとの出会いもそのおかげですね。
勤めていた塾での対応は後手に回ってしまいましたが、「加害者を退塾させる」という方針は塾としては間違っていないと思っています。ただ即断しないと結局双方やめてしまう。
なので、なにかきっかけを見つけて大きく環境を変えることが一番現実的な対応なのかなと。
もちろん、根本的な解決や心のケアにはならないでしょうし、ネット社会ではそれすら難しいのも現実ですが。
いじめは死をもたらす。
いじめは、いじめられた人だけを殺してしまうものではない。
いじめをした人間も長年苦しんで、後、命を断つこともある。小学6年生の頃から中学3年間、私をいじめた子は32歳で命を絶った。
その直前、いじめてごめんねと手紙が届いた。
とうの昔に許していたのに…— mikakuson (@mikakuson) May 24, 2020
自分の身の回りの子が虐められてるときは、見て見ぬふりしてるくせに、
自分とは無縁の子がいじめが原因で自殺したってニュース聞いたら
いじめは最低!いじめをして良い理由なんてない!とか急に言い出すのと似てる
身の回りの辛そうにしてる子に、あなた声かけてあげてました??— べっちゃん (@masakiikarikun) May 24, 2020
最後に、いじめ啓発ソングといじめられている人への応援歌を2つ貼っておきます。
タイトル通りいじめは絶対ダメ!
BABYMETAL「イジメ、ダメ、ゼッタイ」
自分らしく生きよう!
欅坂46「黒い羊」
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— モデルプレス (@modelpress) May 23, 2020