中学校の国語でつまづくことが多いのが「古文(古典)」です。
すでに小学校の教科書でも音読で古文に触れてはいるはずですが、仮名遣いのきまりや単語の意味など覚えなければ定期テストで点を取ることができません。
具体的な勉強法は下記を参考にしてください。
👉定期テストの古文対策([中学生]国語が苦手な人でも定期テストで確実に得点UPする方法)
きっちりした勉強をしないまま適当にやっていると、それが積み重なって「古文は意味わからん」「古文は嫌いだ」となってしまう子が非常に多いんですよね。
でも、中1の古文は英語と同じでスタートは皆いっしょですし、授業回数もそう多くないので心配することはないですよ。
古文の基礎を勉強したい。
この記事ではそんな生徒の要望へお答えします。
・仮名遣いや係り結びなど古文の基礎が分かる。
・芦屋市で26年間、小中学生を対象の学習塾で文系科目を中心に指導(現在はフリー)
・中・高「社会」の第1種教員免許取得
・専門性を生かし、成績を上げるための方法や通信教育などの紹介記事多数執筆中
では、早速見ていきましょう。
『竹取物語』過去問題
教科書が改訂されると、現代語の説明部分などが若干変わったり、もちろん教科書会社によって違いますので、あくまで勉強する上での参考として活用してくださいね。
過去問題を見ることでどんな勉強をしたらいいのかが分かるはず!
で、結局覚えておけばできるやん!(笑)
古文の定期テスト勉強法は基本的に、
教科書の本文と現代語訳、作者、授業ノートを丸暗記するだけです。
だから、絶対みんな点が取れるおいしい単元ですよ!!
『竹取物語』冒頭~くらもちの皇子
2 ①不思議に思って ②まことに ③かわいらしい様子で
④思われて ⑤まったく ⑥おっしゃった
3 アよそおい イこたえていわく ウようなし
4 係り結び
5 蓬莱の山
6 天人のかっこうをしたした女が山の中から出てきて、銀のお椀を持って、水をくんでいく様子。
7 かぐや姫が
ひとこと解説
1と2は教科書の暗記。
3の現代仮名遣いに直す問題は、中3まで必ず出題されます。入試でも必ず出題されるので基本を頭にたたきこんでおきましょう!
4の「係り結び」は、中1段階では名称だけ暗記。使われている場所も覚えておきましょう。
5~7はノート見直しやワークをしておけば解答できますね♪
『竹取物語』くらもちの皇子後半(中略)~かぐや姫の昇天
9 Ⅰ中秋の名月 Ⅱ九月頃 Ⅲ更待月(ふけまつづき)
ひとこと解説
8もよく出る問題なので、解答を暗記しておきましょう。
9は、Ⅱの月の異名は先生によっては中1で一月から十二月まで覚えさせられるかもしれません。余裕がある人は中1で全部覚えておくと後々楽です。
八月十五日がなぜ、九月頃という答えになるかというと、今の暦(太陽暦)になったのが明治5年12月3日。この日を新暦(太陽暦)の明治6年1月1日と制定したため、1カ月ほどずれが生じたからです。
「更待月(ふけまちづき)」は、授業で先生が取り上げたのでしょう。ノートを取っているかどうかの確認ですね。
こういう問題もあるので、先生が補足的に板書したものや配布されたプリントもしっかり暗記しておきましょう。
『竹取物語』不死の薬
問2 帝
問3 たくさん
問4 兵士たちがかくさん山に登ったことから、
士に富む山、つまり富士山と名づけられたこと。
ひとこと解説
問2は、かぐや姫から送られていた手紙と不死の薬を燃やすようお命じになったのが誰かという主語を答える問題なので「帝」が答えとなります。
問4もよく出る問題なので、答えを暗記しておきましょう。
中学古文の基礎の基礎をまとめました
仮名づかいのきまり、月の異名、係り結びについて確認してください。
歴史歴仮名遣いを現代仮名遣いになおすきまり
古文は歴史的仮名遣いで書かれているので、ほぼ100%現代仮名遣いになおす問題が出題されます。
完ぺきにマスターしておきましょう!
現代仮名づかいへの直し方(「 歴史的仮名づかい 」の読み方)
①「 ゐ ・ ゑ ・を 」⇒「 い ・ え ・ お 」
「 ぢ ・ づ 」 ⇒「 じ ・ ず 」
すゑ広がり →「 すえ広がり 」
あをい →「 あおい (青い) 」
恥ぢる → 「 恥じる 」
まづ →「 まず 」
②「 くわ ・ ぐわ 」⇒「 か 」「 が 」
ぐわんじつ →「 がんじつ (元日) 」
だいくわん →「 だいかん (代官) 」
えいぐわ →「 えいが (栄華) 」
③「 は ・ ひ ・ ふ ・ へ ・ ほ 」が語間または語尾にくるとき
⇒「 わ ・ い ・ う ・ え ・ お 」と読む。
ひ →「 い 」 おもひます → 「 おもいます 」
ふ →「 う 」 かげろふ → 「 かげろう 」
へ →「 え 」 助けたまへ → 「 助けたまえ 」
ほ →「 お 」 なほ → 「 なお 」
※「は・ひ・ふ・へ・ほ」が語頭にくるときはそのまま読む。
はつはる → 「 はつはる(初 春) 」
まいひめ → 「 まいひめ(舞 姫) 」
④「 あ段 + う 」となる場合、「 au → o 」とのばす。
わうへい wauhei → 「 おうへい (横柄) 」
さうぞく sauzoku → 「 そうぞく (装束) 」
たうばん tauban → 「 とうばん (当番) 」
⑤「 い段 + う 」となる場合、「 iu → yu 」とのばす。
しうげん siugen → 「 しゅうげん (祝言) 」
りうせい riusei → 「 りゅうせい (隆盛) 」
⑥「 え段 + う 」となる場合、「 eu → yo 」とのばす。
へうたん heutan → 「 ひょうたん (瓢箪) 」
しんめう sinmei → 「 しんみょう (神妙) 」
※「 あ段(い段・え段) + ふ 」となる場合、「 ふ 」を 「 う 」に直してから④~⑥のやり方で全体を直す。
てふ → 「 てう teu 」 → 「 ちょう 」
けふ → 「 けう keu 」 → 「 きょう 」
⑦「 ~ む 」 → 「 ~ ん 」と発音する。
花なむ散りけり。 → 花「 なん 」散りけり。
係り結び
古文では文中に係助詞(かかりじょし)というものが用いられると、文末が終止形でなくなるというきまりがあります。
これを係り結びの法則といいます。
中学生で覚えておく係助詞は5つだけ。
意味は、「や・か」疑問と反語だけ注意。
強調(強意)は訳す必要はないです。
活用形は「こそ」だけ「已然形(いぜんけい)」という活用形になり、他は連体形。
「連体形」はうしろに名詞が続く活用形。
「已然形」は口語文法で仮定形の順番にあたる活用形です。
表の「例」の部分は「結びの語」と言われる部分です。
中1の間は「けり」が「ける」か「けれ」になると覚えておけばよいです。
月の異名と季節
古文での月の言い方と季節をあわせて覚えておきましょう。
季節は暦の関係で現代と2カ月ずれていますが、1月から3カ月区切りで春夏秋冬と覚えておけばよいだけです。
中1古文『竹取物語』テスト対策:まとめ
今回は、『竹取物語』の過去問題と古文の基礎について簡単にまとめました。
- 本文と現代語訳は覚える
- 「歴史的仮名遣い⇒現代仮名遣い」は得点源なので完ぺきに!
- 月の異名を覚える。八月は葉月。
- 「係り結び」は名前と使われている場所を覚える。
- ワークや問題集で最終チェック&暗記
中学校の古文の定期テスト勉強はぶっちゃけ暗記するだけです。
現代文が苦手な人も得点できる単元なので、面倒くさがらずに覚えてみましょう♪
応援しています!(^^)!