長年、塾で中学生の社会の指導をしていて感じていたことですが、
主に中学2年生で学習する「歴史」は好き嫌いが両極端な科目だなぁと。
歴史が好きな子は、戦国時代を中心に話の流れに興味を持つ子が多く、ぶっちゃけ特に覚え方の指導をしなくても高得点を取っていました。
一方、歴史が苦手な子のパターンはこんな感じ。
・歴史に興味がわかないので流れがつかめない(授業もろくに聴いていない)。
・興味も持てず暗記も苦手なので、覚える気にすらならない。
さて、どうしたものでしょう。
歴史に興味が持てなくてテスト勉強が後回しになってしまう。
この記事はそんな方へ向けて書いています。
結論から言うと、
中学歴史はマンガ教材で勉強しようということ。
マンガといっても歴史には違いないのですが、
教科書や参考書で勉強するのと比べて敷居がかなり低くなります。
そしてなにより、教科書を読みながら勉強するよりも
ただ読んでいくだけで流れや語句が記憶に残りやすいのです。
その理由も含めほんの少しだけ解説を加え、おススメのマンガ教材を3つ紹介します。
この記事を読みおすすめのマンガ本を活用することで、苦手な歴史を攻略することができますよ♪
・芦屋市で26年間、小中学生を対象の学習塾で文系科目を中心に指導(現在はフリー)
・中・高「社会」の第1種教員免許取得
・専門性を生かし、成績を上げるための方法や通信教育などの紹介記事多数執筆中
「歴史」が苦手な子が多い!?
先日、高校入試に向けた「地理」の学習について次のような記事を書きました。
👉【高校入試】社会「地理」に暗記は必要なの?【対策問題集】
その記事内で「歴史」について次のように触れています。
中学校の社会はご存知の通り、「地理」「歴史」「公民」の3分野を学びます。
配点比率はほぼ均等な都道府県が多いですが、
兵庫県の場合は意外なことに平均点が最も低いのは「歴史」
実際に兵庫県の公立高校入試調査資料(平成31年度入試)を見ていただくと一目瞭然です。
引用元: 兵庫県教育委員会
歴史で正答率が60%を超えるのは2つしかありません。
地理・公民と比べると以上に少なく、低い数値であることが分かります。
問題のレベルが難しいというよりも、やはり正確な暗記不足による部分が多いかと。
では、どうすれば苦手な暗記や歴史嫌いを克服できるのか。
マンガ教材はエピソード記憶につながる
マンガ教材なら、読んでいくだけで流れや語句を記憶しやすいと前述しました。
マンガのストーリーがエピソード記憶となり記憶に残りやすいからです。
ストーリーとエピソード記憶
エピソード記憶というのはそもそもどういうものなのでしょうか。
エピソード記憶とは、陳述記憶の一つで、「個人が経験した出来事に関する記憶」であり、出来事の内容 (「何」を経験したか)に加えて、出来事を経験したときのさまざまな付随情報(周囲の環境すなわち時間・空間的文脈、あるいはそのときの自己の身体的・心理的状態など)と共に記憶されていることが重要な特徴である 。
引用元: 脳科学辞典
エピソード記憶の例をあげます。
「昨晩、珍しくお姉ちゃんが僕の誕生日にカレーを作ってくれた。
でも、カレーの味が謎に酸っぱくて食えたものじゃなかった。
普通なら絶対に食べないレベルの味だったけど、せっかくお姉ちゃんが作ってくれたので涙を流しながら食べたよ。」
こういうのって、何年経っても忘れないですよね。
上記「脳科学辞典」記述の通り、
エピソード記憶は物語性のあるできごと(ストーリー)や感情・その時の状況などとマッチングしやすい記憶であると言えるのです。
あなたが感動した映画や舞台、テレビドラマなどはストーリーと関連付けられその記憶がよみがえってくるということがありませんか?
このように、エピソード記憶というのは、
自然と記憶に残りやすく、また忘れにくいという特徴を持つものです。
まさに暗記に適した記憶といえます。
歴史が好きで得意な子は、テスト勉強をするときにエピソード記憶の要素を自分で取り入れている場合が多いです。
天下分け目の関ケ原の戦い→2~3年経過→江戸幕府の成立というストーリーを自分で組み立てていきます。
このように、覚えるべき対象に対してストーリを付け、そのストーリを体験することで「エピソード記憶」として長期記憶とする方法を私は「ストーリ記憶法」と呼んでいます。
引用元: 『東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法』著者: 永野裕之
マンガ教材なら、
歴史上のできごとをひとつの物語(ストーリー)として読めるので、
無理せず自然と歴史の勉強ができ、重要語句が記憶に残りやすいのです。
オンライン教材で定評ある「すらら」もストーリー授業を取り入れ、分かりやすい授業と長期記憶ができる点で高評価を得ています。
歴史の勉強にマンガ教材を使うメリット
歴史の勉強にマンガ教材を使うメリットをいったんまとめます。
👇
✅読むだけでエピソード記憶となり長期記憶が期待できる。
👇
✅テスト勉強の時、覚える量や時間が少なくてすむ。
👇
✅歴史に対する苦手意識が少なくなり、テストの得点アップ!
では、どんなマンガ教材がよいのか紹介します。
おすすめのマンガ教材厳選3つ
マンガ教材は数多く出版されていますが、そもそも絵がいまいちだったり、マンガになっていないようなものもあるので、失敗しないおすすめ教材を厳選して3つだけ紹介します。
カゲロウデイズで中学歴史が面白いほどわかる本
シリーズ物で、「日本文化史」「地理」もあります。
カゲロウデイズは、原作じんさんのマンガ、アニメ、小説などで人気のシリーズもの。
中高生が入っていきやすいイラストと会話風説明、マンガでストーリーがつかみやすい内容となっています。
・確認テストで重要語句の確認ができる
・見た目もサイズもコミック本なので参考書らしくないので抵抗感なく読める
まんが攻略BON! 中学歴史
オーソドックスな学研のまんが攻略BON!シリーズ。
ちょっとお堅いイメージですが、長く使えるマンガ教材です。
「要点整理・スピードチェック」ページがあるので、重要語句の確認もできます。
・すべてマンガなので時代単位なら数分で一気読みできる。
・要点整理つきなので、単元最後におさらいできる。
学研まんが NEW日本の歴史 全14巻セット
小学生がよく買われる学研の大判シリーズですが、完成度が非常に高いです。
・センター入試や中堅国公立レベルの入試にも対応可
・イラストが他社のものより現代風で親しみやすい
👇こちらの記事でも取り上げています。
まとめ
いかがでしたか?
私も大学受験の際、世界史の勉強にマンガ本を利用していました。
また、実際の授業でもただ歴史の概要を説明するだけでなく、関連エピソードを挟んだり、面白授業で生徒の印象に残る説明を心がけていました。
たいてい、自分がその日の授業で登場する人物になりきって演じながら授業するパターンが多かったですが(^^;。
けっしてふざけて授業をしていたわけではなく、エピソード記憶の効果を狙ってのものです。
なので、私の授業を受けていたほとんどの生徒が「気づいたらいつの間にか成績が上がっていた」と実感してもらえていたはずです。
歴史が苦手・歴史が嫌いな子は、
コツコツ覚えるのが面倒だったり、暗記が苦手な子が多いので、
ストーリーとして読めて、エピソード記憶ができる「マンガ教材」から取り組んでみてはいかがでしょうか。
エピソード記憶は長期記憶となるものなので、
テスト勉強の時に読み返したり、少し覚えなおす努力をするだけで成績を上げることができますよ。
補助教材として、歴史が苦手な子の定期テスト対策には、「中間・期末のテスト前に仕上げるワーク 中学歴史 (シグマベスト)」がマンガ教材の補助として最適です。
以上、今回はここまでとなります。
最後までお読みくださりありがとうございました。
一歩進めたら、次は80点以上を目指しましょう!
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