
文系科目を中心に塾講師歴26年のかつっぺです(^^;
中学生以下のお子さんがいる保護者様向け
塾に入塾案内のパンフレット希望でお越しになられた小学生の親御さんからの質問で多かったものが、
「公立中学への進学希望なんですが、塾には何年生から通わせたらよいのですか?」というもの。
短期的には「成績を上げたい」「学校についていけない」という理由から、
でも、本当のところは今のままで「中学校の授業についていけるか」「高校入試は大丈夫だろうか」という心配があり
そろそろ塾探しをしよう・塾通いをさせようとお越しになられるわけです。
そして、やはり気になる
中学受験はしないけど「いつから塾に通わせたらいいのか」「そもそも塾通いは必要なのか」ということを尋ねていかれるわけです。
本記事では、その質問に対して、その場でお子さんについてヒアリングしアドバイスしていたことと本音を書きます。
・芦屋市で26年間、小中学生を対象の学習塾で文系科目を中心に指導
・中・高「社会」の第1種教員免許取得
・専門性を生かし、成績を上げるための方法や通信教育などの紹介記事多数執筆中
お子さんによっては、小学校の間の塾通いは不要って場合もあります(塾講師の現役時代は言えませんでしたが(^^;)。
3分くらいで読み終われると思いますので、サクッと目を通してください。
お子さんの現状の学習状況によって
まず最初に確認していたのが次の2点。
- 公文には通っていますか(通っていましたか)?
- 英語は習っていますか(習っていましたか)?
それぞれの回答によりアドバイスを続けます。
公文などで算数・国語を習っているかどうかで判断
幼稚園や小学校低学年から公文で算数(計算)・国語を習わせるご家庭が多いかと思います。別に公文でなく、学研やそろばんでも構いません。
まず、基礎が学力があるかどうかというのが最初のポイントです。
・計算力があっても、国語力(読解力)が極端に弱い子は小5からが望ましい。
計算力があるお子さんは、算数にたいする苦手意識がない子がほとんどです。そのため、少し国語が苦手なレベルならある程度の文章題は解けるので、中1からの塾通いでOKです。
が、あまりにも国語力がないお子さんは文章を読む訓練・思考力を鍛える訓練を早めにしておかないと伸び悩みの原因になります。なので、遅くても小5から塾で多くの文章に触れ、正しい読み方・考え方を学ばれることをおすすめします。
塾選びの基準のひとつとして、予備校講師の出口汪先生著「論理エンジン」を使用して系統立てて国語の指導をしている塾があればおススメです。
次に、英語を習っているかどうかの確認
英文法の知識があるかどうかが2つ目のポイントです。
もし、公文などで文法を学んでいなければ、小6からは塾で英文法を学習しておいた方がよいです。
・中途半端な英会話は意味がないので、小6から塾で英文法を習うべし。
公文などで文法の先取り学習をしているお子さんは、完全に定着していなくても中学に進級したあと小学校内容とのギャップに苦しむことが少ないので、そのまま公文を継続しておけば十分です。塾で英語を習う必要はありません。
公文に通っていなくても、勉強が得意な子は中学校からでもスムースに中学英語に入れるので塾通いは不要です。
が、公文などに通っていないお子さんは、遅くても小6から文法中心の授業をしている塾に通われることをおすすめします。特に勉強が苦手な子は塾で学んでおかないと中学生になってから確実に困ります。
中途半端な英会話塾に通われているお子さんも同様です。いくら、英語4技能(聞く、話す、読む、書く)重視になってきているとはいえ、その中心にあるのは文法力です。
例えば、大学生が「英会話キャンプなどで東南アジア6カ月」などで留学する場合でも、何もせずに現地へ行くのと、高校英語までの文法をしっかり復習してから行くのとでは、英語力アップに格段の差がつくと言われています。まずは塾でしっかり文法力を身につけておくのがよいです。
とはいえ、新指導要領実施と大学入試共通テスト、グローバル社会への対応を考えると英会話も欠かせません。中途半端はダメですが、きっちりするなら大いに価値ありです。
👉小中学生が真剣に英会話を学ぶべき理由【新指導要領と共通テスト】
希望の高校によって
公立中学に進学する場合、高校進学時には必ず高校受験をしなければなりません。
志望高校が3つ目のポイントです。
小学生の親御さんにとってはまだ先のこととはいえ、進路先によって塾通いの時期を逆算しておく必要があります。現状、お子さんの学力が志望校レベルまで遠い場合でも、まだ十分準備期間はあります。少しでも希望があるなら、その学校に向けて親子ともども頑張りましょう♪
・公立高校ならどこでもよいという場合は中1からでOK。
公立高校のトップ校や上位校、上位私立高校へ進学するには、入試にむけて基礎学力+アルファが必要です。
公立高校でも学校別に入試を行う地域もありますし、私立高校の入試問題はもちろん学校別です。
それらの問題を解くための実力をつけるためには学校だけの勉強では不十分です。
なので、できれば小5からの塾通いが望ましいです。小5からなら小5までの学習で定着不足な部分などを補う時間的余裕があるからです。
とはいえ、小学生の間はコミスクや水泳など他の習い事との兼ね合いもあると思うので、算数だけとか英語だけのように単科受講から無理なくスタートするのもOKです。
もちろん、中2や中3になって塾通いは初めてという子もたくさんいて、その中でトップ校に合格した子もたくさんいましたので、お子さんの学力に合わせて通塾時期を考えても全然OKです。
まとめ:塾通いの目安は小5、英語は小6
以上、公立中学校へ進学する小学生のお子さんがいつから塾に通ったらいいのかをまとめてみました。
塾通いの時期を簡単にリスト化しておきます。
✅公文やそろばんなどで算数が得意(国語は普通)⇒中1からでOK
✅公文などで算数は得意だが、国語が極端にひどい⇒小5から
✅公文などで約中1までの英文法を習っている⇒中1からでOK
✅英語を習っていない・お遊び英会話に通っている⇒小6から(英文法)
✅公立トップ校・上位私立高校を志望⇒小5から
✅計算も国語も得意、はっきり言ってうちの子天才⇒中2・中3からでもOK
自分のお子さんにあてはめて、通塾の時期の参考にしていただければと思います。
【補足】
時間的・経済的に小学生から塾通いは大変だという方は、通信教育からスタートでもよいです。
が、小学生は少なからず親御さんのフォローが必要かと思いますので、それも踏まえてご検討ください。