新型コロナの影響で、前学年の授業が途中で終了してしまい、現状は新学年の授業も始められないまま。
アフターコロナの学校教育はどうなるのか、今すでに生まれてしまっているコロナ格差と呼ばれる教育格差問題をどうするのか。
社会としての対応は、最終的には行政の早急にして適切な対策にゆだねるしかないですが、
現実的にはわが子がどうなってしまうのか、どうすればよいのかという切迫した問題があるわけで…。
子どもが受験生なんだけど入試が心配
この記事はそんな方へ向けて書いています。
結論から言うと、
学校の授業については、
ただし、進度が早くなるので授業についていけるように対策は必要。
受験生は、
隙間時間も有効に活用しましょう(特に現役高3生)。
では、もう少し掘り下げて、とはいえ簡潔に対策について説明していきます。
※この記事は、お子さんが公立学校に通われていることを前提として書いています。
・芦屋市で26年間、小中学生を対象の学習塾で文系科目を中心に指導(現在はフリー)
・中・高「社会」の第1種教員免許取得
・専門性を生かし、成績を上げるための方法や通信教育などの紹介記事多数執筆中
すでに教育格差は生まれている
コロナ以前も多かれ少なかれ主に経済格差を要因とする教育格差は問題となっていました。
それがコロナの影響でさらに拡大。いわゆるコロナ格差。
私立と公立での対応の差は言うに及ばず。
小中高の休校で、公立の学校と私立の学校の格差をとても心配しています。私立に比較すると、公立の学校ではオンライン授業とか、まだまだ整備されていませんよね?
— Koichi Kawakami (@koichi_kawakami) April 17, 2020
各家庭環境による格差も加わり、実際には想像以上に学力差がついてしまっていると思われます。
口だけで教育にお金を使わない日本。
格差がさらなる格差を生み出す。
「オンライン授業は机上の空論」 新型コロナウイルスで広がる教育格差https://t.co/w8H57ZKVqC
— 先生、学校は行かなきゃいけないの?? (@namonakigakkou) April 25, 2020
この問題は一言では片づけられず、行政が平時からしっかり対応してこなかったつけが回ってきているとしかいいようがありません。
ここでは、論点がずれますので、少なくともネット環境はあることを前提で進めます。
ということで、進研ゼミやZ会、東進衛星予備校などは無料コンテンツもアップしているので活用されてみてはいかがでしょうか?
こちらも参考に。
学校再開後はどうなる?どうする?
緊急事態宣言が解除されると、学校も再開が検討され始めます。
学校再開後の授業はどうなるのか、授業についていけなくなったらどうすればよいのでしょう。
授業進度はどうなる?
3月以降の休校期間の内容も含めて来年3月までに終わらせなければならないので、
当然授業の進度も早くせざるを得ません。
特に中3・高3の受験生は本当に全カリキュラムを終了できるのか怪しいです。
中3で残りの歴史と公民分野をまともな授業で終わらせるのは不可能に近いですね。
表向きは、「~に配慮しながら」などと言いながら、現実はたいていプリントで終わらされます。
小学生はそれほど慌てる必要はなく、学校に任せておけばよいかと。
ただ、小6は小中の接続がスムースにいくようにしておく必要があります。
塾通いがまだな方は塾を検討されるのがよいかと。
下記の記事を参考にしてください。
学校再開後が心配な子はどうしたらいい?
では、学校が再開された時に心配がない子と心配な子とを具体的に見てみましょう。
学校再開後も心配がない子
・通信教育、オンライン教材などを利用している。
・規則正しい生活をしている。
塾の多くはすでにZOOMやSkypeを使ったオンライン授業で対策を取っていますね。
いち早く進研ゼミやスマイルゼミなどの通信教育を利用している子も復習に取り組んだり、すでに新学年内容に取り組んでいるでしょう。
少なからず先取り学習や、既習範囲の復習がしっかりできているお子さんは学校の進度に心配する必要はないかと。
学校再開後が心配な子
子供達・・・
コロナ休校をいい事に遊び放題、テレビでは子供達の学びの心配がとか言ってるけど実際はのんべんだらりんと家で過ごしてる、朝起きてご飯を食べて、ゲーム、スマホ、テレビ、昼飯食べて又その繰り返し、家の手伝いなんか少ししただけで、やりました!顔。長女は中3の受験生なのに。— はたぼう (@iv2kEKQg8MguUiR) May 9, 2020
休校期間中、自宅でだらだら過ごし、ゴロゴロ星人と化しているお子さんは要注意です。
・学校の宿題すら全くしていない。
・一日中ゲームばかりしている。
・生活リズムが不規則になっている。
仮に5月末まで休校措置が取られるとして、ほとんど勉強をしていない子と塾や通信教育で学習している子では、3月から約3ヶ月分の学習の遅れや習熟度で差がついていることになります。
なので、授業の進度が早くなるとついていくだけで大変かと。
特に受験学年はカリキュラムの先送りができないので進度の速さは想像しただけでぞっとします。
休校期間中に自宅学習ができていないお子さんはそもそも勉強が得意ではない・勉強が苦手という子がほとんどだと思いますが、対策を取っておかないとスピードについていけなくなり、これまで以上に学力差がついていまいかねません。
なので、できることからすぐに取り組む必要があります。
生活リズムが不規則になっている子は、勉強が分からなくなると不登校につながる心配も生まれます。
【公立中学校の長期欠席(不登校)の要因】
・「無気力」30.6%、「不安」32.2%
・「無気力」の45.3%、「不安」の33.8%が「学業の不振」が要因
夜遅くまでゲームをしたり、YouTubeやマンガばかり見て過ごし、昼頃まで寝てしまっているということはありませんか?
新指導要領実施で学習内容が増える
あまり取り上げられていませんが、小学生は2020年から、中学生は2021年から新学習指導要領が実施されます。
英語を例に挙げると、中学校でこれまで高校で扱っていた「感嘆文」「原形不定詞」「現在完了進行形」と「仮定法(の基礎的内容)」を学ぶことになります。当然、その単元分授業時間が密になります。
したがって、中1・中2も休校で期間が長引くほど、対策を取っていない子は授業進度の速さでしんどい思いをすることになりかねません。
授業についていくための具体的な対策
【自分では全く勉強をしない+親が共働きなどで監督できない】
・家庭教師
・個別指導
親が見られなくて、自分で勉強しない子に対しての選択肢はこの2つだけ。
横に先生がついている時間はさぼれないので。
ただ、欠点は毎日となると費用的に難しいところです。
【自分では全く勉強しない+親が監督できる】
・進研ゼミ
・オンライン教材すらら
親が監督できる場合は、すでに声掛けはされているはず。
宿題程度はできているかもしれませんがそれだけでは心配かと。
なので、親が横につけるのなら、通信教育・オンライン教材に取り組まれたらいかがでしょうか。
親がお金を払ってまで勉強させようとしていることに子供は多少なりとも感じるところがあるものです。
問題集を買って与えるより、しっかりした教材を与える方が子どもへの意識付けには効果的です。
ただ、勉強が嫌いな子にZ会やスマイルゼミは合いません。
進研ゼミなら、通信教育の中では比較的易しく誰でも取り組めるので敷居は低いです。
オンライン教材すららは、無学年式なので分からないところから学習できるメリットがあります。
塾へ通わないのであれば、学校の授業レベルをこえず復習できる「進研ゼミ」「すらら」が利用しやすく、継続することで授業理解の助けとなるはずです。
小学生向けの記事ですが、中学生以上も特徴はつかめますので下記の記事を参考にしてください。
受験生はどうしたらいい?
高校3年生、現役受験生からしたら9月入学はどうなんだろう🤔浪人生との半年の差は大きいけど、このままじゃ絶対範囲終わらないし、AOや推薦入試もどうなるか心配💦色んな人の賛成や反対意見聞きたい🥺 #9月入学
— 🌦 (@dteuww) May 7, 2020
#シンソウ坂上新型コロナ
大阪府内公立中学3年受験生保護者です 受験のことが心配でしょうがないです— く (@ZDKTx05NsBSjzD8) May 7, 2020
通われている塾がオンライン授業をしてくれているのであれば、塾は入試までに必ずカリキュラムを終わらせるはずなので心配する必要はありません。
オンライン授業をしてくれていない塾に通っている方やそもそも特に何もしていない方は、いますぐ対策を取った方がよいです。
理由は前述のとおり、入試までにすべてのカリキュラムを消化しておかなければならないので、時間的に余裕がなくなるからです。
遅くとも、授業再開後すぐに塾や予備校に通われることをおすすめします。
また、受験生は隙間時間も無駄にできません。
特に現役高3生は浪人生との差がより大きくなっているので、スマホがあればどこでも学習可能なスタディサプリなどを利用して、効率よく学習を進めておきたいですね。
まとめ
3月からの2カ月、5月も含めると3カ月間どれだけ継続してしっかり勉強に取り組めたかで、学校再開後の授業への対応に大きく差がついてしまうでしょう。
この記事を6月以降に目にして、どうしようとお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
なにもしなければ現状は打開できませんし、学校がしてくれることにも限界があります。
対策をまとめておきます。
・漢字ドリルや計算ドリル、読書などに取り組んでおきましょう。
✅小6は、中学に進級した際のことを考え、塾に通っていない方は塾通いを検討。
✅中学生以上は、オンライン授業や通信教育をしていない子はすぐにでも始めた方がよい。
・だれでも取り組みやすい「進研ゼミ」か「すらら」からスタートするのがよい。
✅受験生は隙間時間も有効活用。何もしていない人はすぐに塾か予備校探しを。
焦りは禁物ですが、何もしていなければ不安になるのは当然です。
でも、できることをしっかり取り組んでいけば不安はなくなりますよ。応援しています。
では、今回はここまで。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。