真琴さんの『黒い瞳』を見返していたら、音月桂さんの全国ツアー公演まで見てしまい主題歌がぐるぐる頭の中を回ってしまっているヅカファン歴30年のかつっぺです。(前置きが長い(^^;)
私かつっぺは👇演出助手の試験を本気で受けたくらい宝塚が好きな人間です。
宝塚歌劇ファンの方・最近宝塚歌劇のことが好きになった、気になるという方向け。
今週[2020年5月11日(月)~5月18日(日)]の注目番組は!
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『黒い瞳-プーシキン作「大尉の娘」より-(’98年月組・宝塚)』
『黒い瞳-プーシキン作「大尉の娘」より-』感想と作品紹介
真琴さん時代の月組公演はよく観に行っていました。
当時から観に行くのは花組と星組に偏りつつありましたが、
真琴さん時代は、2番手の紫吹淳さん、3番手初風緑さんまですべて花組出身。
大浦みずきさん、安寿ミラさんの下で成長していった人たちですので観に行かないわけにはいきませんでした。
『黒い瞳』は嫁と観に行きましたが、当時のS席4列目、大劇場では一番良い席で観劇した思い入れの深い作品。
さて、『黒い瞳』の脚本は柴田侑宏先生。
演出はそれまでは振付オンリーだった謝珠栄先生。
このころすでに柴田先生は目を患っていらして、この作品以降、柴田先生の作品では演出を謝先生や中村暁先生が担当するようになっていきました。
作品は、1775年にロシアで起きたプガチョフの乱を題材に書かれたプーシキンの『大尉の娘』から。
そもそも、柴田先生自身も作品を書くにあたって人物(のストーリー)ありきで事件を使うみたいなことを歌劇の座談会でおっしゃっていたような。
「芝居とは人間を描くもの」「人間が息づく香気ある舞台を」という信条~
引用元:ウィキペディア
『大尉の娘』の原作も、プガチョフの乱を題材としているもののニコライとマーシャの恋の話が軸となっている点で柴田先生も脚本化しやすかったのでは。
でも、柴田先生の凄いところは、主役二人の愛だけでなく、宝塚らしいニコライとプガチョフとの友情、超悪役のシヴァ―プリンの扱い、さらには恋人と結ばれず果てたマクシームィチ伍長のサイドストーリーなど計算しつくした構成と配役。
この作品は、もっと評価されてもいいのではないかなと思うんですけどね。
では、役ごとの感想を一言ずつ。
主役ニコライは真琴つばささん。真っ直ぐな青年貴族将校を真琴さんらしくなく綺麗に演じていました(笑)。
見た目はニコライのような役柄が合いそうな方ですが、ご本人がはちゃけた方なので濃い役や個性的な役の印象が強くて(^^;。
ヒロインのマーシャは風花舞さん。この公演がサヨナラ公演。
ちょっと気の強い役が多い印象の方でしたが、健気なマーシャを好演。最後は強いマーシャでらしさも発揮。ダンス場面はさすがに綺麗でうっとりします。
しかし、ニコライとマーシャのような純粋な恋をそのまま舞台で見せてくれるというのが男性としては嬉しいというかなんというか。
時代のせいもあるのでしょうが、植田景子先生や上田久美子先生など女性作家のラブシーンはちょっと官能的過ぎて引いてしまうところがあります。
女性が求めているのはどっちなんだろう?私はアラフィフのおやじですが、そのへんは鈍感なので分からんです。
一つ言えるのは、柴田先生はロマンチストだっていうことですね。
脱線しました(^^;。
プガチョフ役は二番手紫吹淳さん。
濃い役がぴったり(笑)。少々オーバーな演技も、控えめなニコライとの対比であえてではないかと。
ニコライとの馬車の場面などじっくり魅せ、聴かせるところは抑え、メリハリのつけ具合がお見事ですね。
汚い悪役シヴァ―プリンを初風緑さん。
初風さんはなんでもできる方で、今作も出だしから腹が立つくらい上手い。
歌の場面が少なかったのが残念でした。
秘かにちょっと涙をさそう美味しい役マクシームィチ伍長に樹里咲穂さん。
恋人パラーシカ(西條三恵さん)がいながらプガチョフに加担。しかし、身の危険を冒してまで監禁されたマーシャの手紙をニコライに届けるなど、自分が辛い状況に置かれているからこそ二人の気持ちが分かる。プガチョフ侵攻の場面、手紙を届ける場面、ラストの戦いの場面、すべての場面で揺れる気持ちを樹里さんが絶妙な表情で表現。上手すぎます。
物語の進行役トリオが嘉月絵理さん、霧矢大夢さん、大和悠河さん。なんと豪華な。
嘉月絵理さんは1,2年ほど前ShowRoomをされていたのでちょこっと聞きましたが今もやってるのかなあ。
霧矢大夢さん、大和悠河さんは言うまでもなく、のちに月組・宙組でそれぞれトップに。
ちなみに『黒い瞳』新人公演では、ニコライを大和さん、プガチョフを大空祐飛さん、シヴァ―プリンを霧矢さん。
全員トップってなかなかですね。
最後に、エカテリーナ二世役の千紘れいかさん。
存在感が半端ない。当時研7くらいかな。まだ若いのに皇帝然としていました。
千紘さんも元花組。
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スカステ番組詳細
ロシアの文豪プーシキン原作の「大尉の娘」をモチーフに、ロシア帝国の圧制下に喘ぐコサック民族の反乱の中、民族と身分を越えた純粋な愛を描いた作品。’98年月組・宝塚大劇場。脚本は柴田侑宏、演出は謝珠栄。真琴つばさ、風花舞、紫吹淳 他。ロシア貴族ニコライ少尉(真琴)は、任地ベロゴールスク要塞へ向かっていたが、雪で道は埋もれ、途方に暮れていた。そんな折、一人の浮浪者が現れ、宿屋に案内してもらう。ニコライは自分の外套を差し出すが、彼こそが反乱軍のリーダー・プガチョフ(紫吹)だとは知る由もなかった。要塞へ辿り着いたニコライは、連隊長の娘マーシャ(風花)に出会い、2人は互いに惹かれ合うが、マーシャは実はコサックの娘だった…。
引用元: タカラヅカ・スカイ・ステージ
『黒い瞳』全国ツアー公演主な配役
2011年雪組全国ツアー公演の主な配役
マーシャ:舞羽美海
プガチョフ:未涼亜希
シヴァ―プリン:沙央くらま
エカテリーナ二世:晴華みどり
2019年宙組全国ツアー公演の主な配役
マーシャ:星風まどか
プガチョフ:愛月ひかる
シヴァ―プリン:桜木みなと
エカテリーナ二世:純矢ちとせ
月組『黒い瞳』感想:まとめ
盆を効果的に使った演出と純粋さの象徴ともいえる雪の美しさが印象的な幕開けとラスト。
子供にも安心して見せられる綺麗な作品。
感傷的な気分に浸ってしまいますが、
またこんな作品に出会いたいと思わされる秀作です。
みなさん是非、月組『黒い瞳』をお楽しみください。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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