この記事では、毎週、宝塚歌劇専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」のおススメ舞台映像を紹介しています。
宝塚歌劇ファンの方・最近宝塚歌劇のことが好きになった、気になるという方向け。
今週【2020年9月14日(月)~9月20日(日)】の注目番組は!
宝塚歌劇団在籍時に独特の世界観でファンを魅了した演出家・荻田浩一氏による、これぞザ・花組というショー『TUXEDO JAZZ』です。
当時の花組トップスターは春野寿美礼さん。娘役トップは桜乃彩音さん。
二番手は真飛聖さん、その下に、壮一帆さん、愛音羽麗さん、未涼亜希さん、華形ひかるさんと続き、朝夏まなとさん、望海風斗さん、瀬戸かずやさんなどもアンサンブルとしてフル活躍しています。
朝夏さんや望海さんを探しながら楽しむという見方もできますよ♪
スカステについて詳しくお知りになりたい方は、上記にてどこよりも詳しく視聴方法・視聴料などについて丁寧に解説しています。是非参考にしてください。
転職・再就職で時間がなくてもスカステの時間だけはなんとか確保に努めているかつっぺはこんな人(^^;
・宝塚ファン歴30年のアラフィフおやじです(^^;
・最も青春した生徒さんは安寿ミラさん♪
・舞台鑑賞数が最も多いのは圧倒的歌唱力に魅せられた涼風真世さん♪
・今は礼真琴さん推し。
・学生時代には演出助手の試験を本気で受けたくらい宝塚が好きな人間です(^^;
⇒宝塚歌劇団 演出助手 不採用までの記録
もくじ
TUXEDO JAZZ(’07年花組・宝塚)
【放送日時】
9月20日(日) 11:00~12:00
10月9日(金) 13:00~14:00
10月23日(金)13:00~14:00
スカステ番組詳細
作品の概要は、スカステの番組詳細でどうぞ。
古き良きブロードウェイ、華麗なるフォーリーズ、絢爛たるジャズとマンハッタンの煌めき…1920年代から50年代のアメリカをテーマにしたショー。作・演出は荻田浩一。’07年花組・宝塚大劇場。春野寿美礼、桜乃彩音、真飛聖 他。歌手(矢代鴻)や、街の男女が行き交う中、窓枠の向こうから男S(春野)が登場するプロローグ。アンタッチャブルの男S(春野)の前に次々と女達が現れるが、アンタッチャブルの男A(真飛)達が登場して…。ボロボロの姿になったアンタッチャブルの男Sに、仕立屋(桜乃)が様々な衣装を紹介する。アステア風の男S(フレッド)(春野)がブルックリン・ブリッジの下で踊る。羽根扇を持ったフォリーズの紳士B(壮一帆、愛音羽麗)によって、女S(ジンジャー)(桜乃)が登場すると、彼女と踊る男S(フレッド)。フォリーズの紳士A(真飛)の歌から、フォリーズの紳士S(春野)も登場して総踊りに。マンハッタンのジャズクラブで、ジャズの男S(春野)と、ジャズの女S(桜乃)が出会う。そして、タップの音が響くフィナーレとなる。
タカラヅカ・スカイ・ステージ
主な出演者
『TUXEDO JAZZ』の主な出演者です。
他 宝塚歌劇団花組
釣りビジョンVODの『TSURI na KIBUN』という番組にゲスト出演されていた白姫 あかりさんもダンスの花組を支えるメンバーとしてフル活躍しています♪
👉利水つばさが元宝塚ジェンヌ白姫あかりとタコ釣りコラボ 【TSURI na KIBUN】
『TUXEDO JAZZ』ちょい感想
※想 ~スミレノーツ~のジャケ写真ですみませんm(__)m
『TUXEDO JAZZ』は全編スタンダードなジャズで構成されたショー。
荻田作品としては異色なスタンダードショー
作・演出の荻田先生はバウホール・デビュー作『夜明けの天使たち』や大劇場デビュー作『螺旋のオルフェ』などお芝居でも評価が高い方でしたが、私は荻田先生のショー作品の方が好みでした。
大劇場の空間に醸し出される雰囲気がパリの場末にあるレビュー劇場のような感じ。
妖しげで、耽美的で、どこかノスタルジーを感じさせる独特のショー世界。
分かりやすい世界巡りのような形ではないものの、ストーリー性のある一つのコンセプトアルバムをレビューで表したような。
個人的には抒情的耽美プログレッシブロック&アンビエントショーなんて名付けてたりしていました(わけわからんですね(^^;)。
花組のジャズショーといえば
私がファンになった当時の花組トップスターは大浦みずきさんでした。
なので、ジャズのショーということですぐに頭に思い浮かぶのは小原弘稔先生の『ザ・フラッシュ』と草野旦先生の『ジャンクション24』。
大浦さん、安寿ミラさんと宝塚屈指のダンサーが踊る場面はどれも素晴らしく、何度も何度もビデオを見返したものです。
『TUXEDO JAZZ』は、ザ・花組なオーソドックスなショー
全編ジャズで最初から最後まで貫かれており、春野さん、真飛さんら主たる男役メンバーは終始スーツ(タキシード)姿です。
これでもかというくらい男くさい男をビシバシ演じ踊っています。
中途半端感はゼロです!
ザ・花組のダンスショーとして期待を裏切りません。
矢代 鴻さんや群舞(群衆)の使い方、立体的な奥行きあるセットなど荻田作品らしさはあるものの、作品の色としては『バビロン―浮遊する摩天楼―』や『タランテラ』のような独特な世界観はありません。
あくまで、ザ・花組のジャズ・ダンスショーとして貫徹されています。
プロローグは安定の名倉先生振付
『TUXEDO JAZZ』プロローグの振付は、宝塚ジャズシーンで欠かせない名倉加代子先生。
ザ・タカラヅカ!というよりザ・名倉!です!
主題歌のタキシードジャズ組曲の作曲は高橋城先生。
矢代さん~春野さんの歌、そして、マンハッタンの街セットが開き真飛さん登場で全員そろってダンシング!
さらに、桜乃さん登場での春野さんの艶のあるボーカルに盆(回り舞台)を使った雨傘アンサンブル。素敵すぎます😊
さらに続く、真飛さんの歌も春野さんの歌も完璧すぎて怖いくらいですよ。
で、このプロローグレベルの場面が最後まで続くわけです。
普通、途中でダレる場面があったりするものですが、荻田先生の作品にそんな隙はありません。
生徒もフル活用
主な出演者で挙げた生徒たちは下級生でもしっかり持ち場を与えられています。
朝夏まなとさんも望海風斗さんも、もちろん歌う場面があります!
こうして振り返ってみると感慨深いですね。
もちろん、トップスターまでたどり着けず退団されたスターさんの方が多いわけですが、そうした生徒さんへの思い入れもあったりして。
上演当時より、こうして過去作をじっくり見る方がかえって2倍、3倍楽しめるんちゃうかと思っちゃいます。
好きな場面は第6場「アステア」
お気に入りの場面は第6場「アステア」。
前場「仕立て屋の恋」からの流れで第6場に入るのですが、真飛さんと華耀きらりさんら娘役さんが絡む場面に春野さんが加わり二人で踊るところがしびれます。
そこから、春野さんと桜一花さんが踊る幻想的なシーンへ。盆の使い方が上手い!
セットはシンプルなのにゴージャスに
第7場~第8場「フォーリーズ」。
The Continentalにのせて、いわゆる中詰めの場面。
舞台中央で使っている階段付きの橋状のセット。めちゃめちゃシンプルなものですが、盆をまわし舞台最奥にセリ上がりも利用し、ゴージャスなセットに様変わり!
そう、舞台転換が見事すぎるんですね!
それは続く第9場「ナイト・ジャズ」の場面でも。
すごいなぁと思いながら見ていたらあっという間にフィナーレですよ。
ショースターとしての春野寿美礼さん
春野さんはいわゆる正統派の男役スター。
真面目な性格ゆえ、真矢みきさんやそれこそ紅ゆずるさんのようなショースターではないですね(真矢さんも紅さんも真面目な方なので(^^;、舞台でのタイプ的にという意味です)。
でも、抜群の歌唱力とそつなくこなすダンスでショー作品の中心として申し分ないスターさんでした。
とはいえ、正直言うと、現役時代の春野さんの歌唱は好きなタイプではなかったのです…、が、なぜか退団後のCDを買っているという(^^;
『男と女 Un homme et une femme』
1曲目の「前山にて」が曲も声も最高なんですよ。多分、この曲だけでも50回以上は聴いてると思います(^^;
現役時代もっと劇場で見ておけばよかったとちょっと後悔しました。
でも、スカステのおかげでほぼ全作見返せましたけどね(^.^)
ちなみに、Amazon Music Unlimitedの無料体験でフル試聴できます♪
その他の春野さんのアルバムも聴けますよ。
【関連記事】
Amazon Music Unlimited 無料体験で宝塚OGのアルバムが聴き放題!
花組『TUXEDO JAZZ』 まとめ
『TUXEDO JAZZ』荻田浩一先生によるタイトル通りのショー。
ここまでタイトル通りって珍しいのではないでしょうか?
春野寿美礼さんを中心とした花組らしさあふれる作品でした。
舞台転換の妙やアンサンブルダンサーの構成など荻田演出も楽しめます。
宝塚を退団後も荻田先生はOGの出演作品の演出を手掛けたりされていますが、なんとOSK歌劇団にも関わっていました。
【関連記事】
【OSK日本歌劇団】宝塚歌劇と関係ある作品をAmazon Music Unlimitedで聴く
私が契約しているAmazon Music Unlimitedで一作品だけですが聴くことができます。
気になる方は無料体験で聴いてみてください♪
今回はここまでです。