【宝塚歌劇】愛のために死んだ『ドン・ジュアン』望海風斗＆彩風咲奈だからこそ！望海・彩風だからこその『ドン・ジュアン』

この記事では、毎週、宝塚歌劇専門チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」のおススメ舞台映像を紹介しています。

宝塚歌劇ファンの方・最近宝塚歌劇のことが好きになった、気になるという方向け。

今週【2020年7月27日（月）～8月2日（日）】の注目番組は！

望海風斗さん主演『ドン・ジュアン』です！

無法者から一転、愛のために生き、愛のために死んだドン・ジュアンを怪演した望海風斗さんにまた泣かされてしまいました。どれだけおやじを泣かせたら気がすむのでしょうかこのお方は（笑う）。

望海さんと彩風咲奈さんのコンビが絶妙！ぜひ、タカラヅカ・スカイ・ステージで『ドン・ジュアン』をお楽しみください。

では、望海風斗さん主演『ドン・ジュアン』の作品情報、ちょい感想をまとめています。2分ほどで読めますので、最後までお付き合いください。

ドン・ジュアン（’16年雪組・ドラマシティ）

【放送日時】7月27日（月）19:00~21:30

※望海風斗さんの退団日に合わせて再放送の可能性があるのでは（著作権によりますが）。

スカステ番組詳細

作品の概要は、スカステの番組詳細でどうぞ。

モリエールの戯曲や、モーツァルト作のオペラ等でヨーロッパを中心に広く知られるスペインを舞台とした「ドン・ジュアン伝説」を、フラメンコをベースに情熱溢れる珠玉の名曲で綴るフランス産ミュージカル。’04年にカナダで初演後、パリや韓国でも上演された作品を、宝塚歌劇が日本で初上演。酒と女、そして快楽を求め続け、数多の女性達を魅了するプレイボーイが、一人の娘と巡り会ったことから愛にもがき、苦しむ姿をドラマティックに描く。潤色・演出は生田大和。’16年雪組・シアター・ドラマシティ。望海風斗、彩みちる 他。スペイン貴族の跡取り息子でありながら、酒と女に溺れ、悪徳の限りを尽くす放蕩息子として悪名を馳せるドン・ジュアン（望海）は、夜毎、女達との情事に耽っていた。今宵の相手は誇り高き騎士団長の一人娘…ドン・ジュアンにとってはいつもと同じ夜のはずだった…だが、事態を知った騎士団長は逢瀬の場へと踏み込み、娘を穢された怒りからドン・ジュアンに決闘を挑む…。

タカラヅカ・スカイ・ステージ

主な出演者

ミュージカル『ドン・ジュアン』の主な出演者です。

雪組『ドン・ジュアン』ちょい感想

ちゃんと最後まで見てください。

って、普通は見ますよ(^^;

意を決して『ドン・ジュアン』に再チャレンジ。

自分で言うのも何なんですが、私けっこうロマンチストなんですよ。

なので、主人公があまりにひどい悪役だとちょっと引いてしまうんです。

実は、前回はこのツイートをしたあたりで離脱。

腹筋がすごすぎるけど結構エロい煌羽レオさんと戯れているところに、妻の有沙エルヴィラが酒場に押しかけてくるところ。

この場面の望海さんの表情はもう救いようがないワルの顔なんですよね。

さて、騎士団長殺しから引き込まれる演出・振付

情熱的なフラメンコの音楽に乗せて、回り舞台と立体的な装置。

なにより佐藤浩希さんによるフラメンコの振付がとにかくすごい！

佐藤浩希さんは鍵田真由美さんとARTE Y SOLERA（アルテ イ ソレラ） 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団を主宰し、日本のフラメンコシーンをリードするお方だと。

そのような方に振付をしてもらえたなんて、歌劇団にとっても大きな財産となりましたね。

この作品が成功した大きな要因の一つがこの振付であることは間違いないです。

どのシーンの振付もスペインの血が通っているかのようでした。

音楽と振付、大胆な舞台演出、
彩風咲奈さんの堅実な演技、
美穂圭子さんの艶のある歌唱、
台詞が聞き取りやすい有沙瞳さん、
何をしても上手い英真なおきさん。

申し分ないスタートだったはずなんですが…。

嫌悪感しか感じないドン・ジュアンの存在。

『悪の華』でノック・ダウン。

で、前述のエルヴィラ登場で、究極のワル顔だいもん。

こんな望海さん見たくない…となってしまったわけです。

とにかく、ここまでのドン・ジュアンは愛など一切信じない人間。

愛のために生きたいと歌うドン・カルロとは正反対。

しかし、美穂さんも彩風さんも、「愛って残酷なもの、傷つくだけなのにどうしようもなく求めて、…喜びの後、苦しみが残る」と歌う。

騎士団長の亡霊が登場し、ドン・ジュアンをマリアの元へ。

そして、「快楽以上の愛の意味、呪いとしてふりかかる愛に焼かれる苦しみ」を思い知らされることに…。

ワル顔場面から１0分の辛抱、マリアとの出会いで一転一変

愛を知ってしまった、ドン・ジュアン。

Aimer 愛の喜びに 命ささげても 何も惜しくない
Aimer 愛に貫かれ 命ささげても 君を愛したい
Aimer

命をささげてしまうわけで…（ただどこまで相手を思ってかは不明(-_-;)）。

前半ラストからラブラブ、そして一気にラストへ

ドン・ジュアンがマリアの世界へやってくる騎士団長の像完成お披露目の場面。

ただマリアに会いたいためだけに、土下座までするドン・ジュアン。

ドン・ジュアンのために完成させた像をその手で破壊するマリア。

ドン・ジュアンだけでなく、マリアも愛を知った場面。

今までの自分と二人で変わろうと誓う。

が、ドン・ジュアンの妻エルヴィラと、マリアの婚約者ラファエロも愛に苦しんでいる。

ラファエロのことを知ったドン・ジュアンはまた嫉妬に苦しむ。

そして、ドン・ジュアンとラファエロは決闘へ…。

愛は人の証だから人であるために俺は死ぬ。

罪人として生きるより、せめて人として死にたい。

だから、愛のために俺は死ぬ。

望海さんのすべてが上手い。

冒頭から救いは彩風ドン・カルロでした

彩風さんの評価っていまいち分かっていないんですが（前も書いたっけな？）、

私は彩風さんはクラシカルな宝塚の雰囲気が感じられて、下級生の頃から好きなスターさんの一人。

最初から最後まで望海ドン・ジュアンの友でありつづけたドン・カルロ。

友であると言えるのは、ドン・ジュアンを誰よりも理解しているからですね。

美しい立ち姿で真っ直ぐにドン・ジュアンに向き合うドン・カルロ。

最初から最後までお見事でした。

マリア彩みちるさんはどうなの？娘役トップはどうなる？

「【宝塚歌劇】『るろうに剣心』時々ルパンに見える早霧剣心の辛口感想ごめんなさい」で書いていたんですが、『るろうに剣心』では弥彦という美味しい役を好演していました。

次期娘役トップ候補だった潤花さんの組替えは『炎のボレロ』後ですが、その後の娘役トップ人事はどう進んでいるのでしょうか？

彩みちるさんは、表情はとてもいいですが、少し歌が弱いですね。でも、私は結構好きなタイプ😊

実力的には、有沙瞳さんの方が上でしょうか。『霧深きエルベのほとり』のシュザンヌはよかった。

👉【宝塚歌劇】星組『霧深きエルベのほとり』チャラ男!?ピュアな紅カールが泣ける

でも、朝美絢さんを娘役に転向させてなんて噂も目にしましたが。

望海風斗『ドン・ジュアン』：まとめ

FERIX GRAY（フェリックス・グレイ）作曲のミュージカル『ドン・ジュアン』は、なんとYouTubeで公式にアップされていますので参考にどうぞ。

私が推しているAmazon Music Unlimitedでは、残念ながらアルバムとしては聴くことができませんが、フレンチ・ミュージカルの曲を集めた『Karaoké Playback Français』で、「Changer」など数曲聴くことができます。

でも、やっぱり望海風斗さんの『ドン・ジュアン』が最高です！

モリエールの原作のようにただ神罰を受けたという終わり方ではありません。

心を改めたドン・ジュアンが、愛のために人として死んでいくからこそ涙を誘われるのです。

そして、その姿が望海さんだからこそここまで完璧に再現できたのだと断言できます。

他にできる人がいるかなと考えても思いうかばない
この子にさせてみたいなという生徒が思い浮かばない

ということは、そういうことなんですよ。

今後もし著作権料回収のため再演があったとして、そう簡単に望海ドン・ジュアン、さらに付け加えますが、彩風ドン・カルロを超えることはできませんよ。

振付も音楽も演出も良かったけれど、

やっぱり望海風斗＆彩風咲奈コンビだからこその完成度ですよ！

見ておかなければ後悔する作品です。

一度挫折しながらも(^^;、あぁちゃんと録画保存しておいてよかったと私は心から思っていますもの。

まだスカステに加入されていない方は、急いでスカステに加入して、録画して繰り返し見るか、Blu-ray/DVDを購入してエンドレスで見るか、とにかく一度と言わず何度も『ドン・ジュアン』をご覧になってください。

スカステに加入されていないという方は、下記リンク（スカパー申込ページ）からどうぞ。

手順に沿って行けば30分後にはスカステの視聴ができるようになりますよ。